会計税務情報2000年7月号
永野森田公認会計士事務所
TAX SAVING OPPORTUNITIES
Death is something you cannot avoid. People say tax is the same. We do not agree with this statement, because we know that tax is manageable. Yet, no tax professional can relieve you of all of the taxes you may owe. They can only tell you when and where you can save your tax and, if you desire, how, too.
Tax saving case 11 The small has an advantage over the large, at least for tax.
日 本では、中小企業を表現する用語として、ベンチャーキャピタルとか、起業家という言葉が用いられ、それに拘わる志士は時代の寵児としてもてはやされるよう になりました。ここから、将来の日本を背負って立つ企業が産声を上げることになるかもしれません。アメリカでも早くから、中小企業を育成していくための体 制作りがなされてきました。そして、その中心的役割を果たしたのは税制による優遇策でした。今月は、アメリカ政府が具体的にどのような戦略を駆使している かを概観します。勿論、その中に節税のヒントが隠されているのです。
解説
中小企業による事業は、 経営と資本とが未分化のまま進行していくケースが多いように思われます。然し、こうした企業に、より活力をもたらし、成功への確率を高めるには、両者を分 離する方が良いと考えられています。優れた着想や技術は必ずしもお金に恵まれているわけではないからです。米国税法もこれに着目して、優遇策を企業レベル と投資家レベルの両面から支援する体制をとっています。
1. 連邦政府の企業支援策
一般的には、在庫を持つ業種については、発生主義会計が求めらていますが、年間売上額が$1百万以下の企業は業種に拘わりなく、現金主義会計を採用することが許されています。現金主義会計は利益の内部留保が容易で、運転資金を無税で蓄積することが出来ます。
2. 連邦政府の投資家支援策
投 資が不幸にして、失敗に終った時には、資本金が$1百万以下の企業への投資については控除に制限がつくキャピタルロスでなく、制限の無い普通損失扱いとな ります。高額所得者から投資を引き出す効果があります。更に、投資が成功した場合の投資家優遇策として、投資額の10倍以内のキャピタルゲインについて は、その半額を非課税にしています。
3. カルフォルニア州の企業支援策
これまで、株式会社組織の企業に対 し課してきた均等割税が、2000年以降に設立される法人は最初の2年間につき、免除になりました。同州では資本金制限もなく、会社設立後の維持負担が減 ることで、新規ビジネス誕生に拍車がかかることが期待されます。又初期段階ではどうしても業績が赤字に陥りがちなので、この損失の繰り越しの扱いに関し、 一般的には半額しか繰越を認めないのに対し、中小企業については全額繰り越しを許容しています。よって、爾後、業績が黒字に転換した時点で控除できること になります。
4. カルフォルニア州の投資家支援策
連邦政府の支援策を援用しています。
(御注意)紙面の都合上、説明は簡略化されています。詳細については、担当窓口にご連絡下さい。
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更新日: 2000年07月01日