会計税務情報2000年8月号
永野森田公認会計士事務所
TAX SAVING OPPORTUNITIES
Death is something you cannot avoid. People say tax is the same. We do not agree with this statement, because we know that tax is manageable. Yet, no tax professional can relieve you of all of the taxes you may owe. They can only tell you when and where you can save your tax and, if you desire, how, too.
Tax saving case 12.No cheap loan is cheap
借 金をする時、一番気になるのが金利です。特に、今のように金利が高い時は少しでも安い所を探そうと、あちこちの銀行に電話をかけたりした挙句に、どうして も納得がいかないと、次善の策として、親から借金したり、勤務先の会社から借りることを考えたり、会社を経営している人は、会社のお金をただ同然で借りる ことを思いついたりします。でもちょっと、待って下さい。税法では、市場金利に比べ、極端に低い利率のロ-ンをBelow Market Interest Rate Loanと言い、税務署は目を光らしているのです。油断すると、安い筈の借金が、返って高いものについてしまうかも知れません。
解説
L がBに$100,000を無利息で貸したとします。その時の法定利息(Applicable Federal Rateといい、毎月IRSから発表されています。)が6%とします。不思議なことに、税法では、Lは貰ってもいない利息収入が年間$6,000(元本掛 ける6%)あったものとして所得の申告をしなければなりません。それだけでは終りません。LとBとの関係により、Bに対しても次のような取引が生じたと見 做されるのです。
1、Lが会社でBが社員の場合
$6,000は給与になります。即ち、Lが払った給料でBは利息を払ったと考えます。給与諸税も勿論かかります。
2、Lが会社でBが株主の場合
$6,000は配当収入になります。即ち、Lが払った配当でBはLに金利を払ったのだと考えます。尤も、会社に配当の原資としての内部留保金がなければ、株式の償還になります。
Lが株主でBが会社の場合
$6,000は資本出資と考えます。日本の親会社が米国子会社に無利息貸付をする事例がありますが、これは、Below Market Loanではありません。関連 税法7872は外国(法)人には不適用ですから。(移 転価格税で捕捉されます。)
3、Lが親で、Bが子供の場合
$6,000は贈与になります。親はまず子供に贈与し、(Gift Loan)その金で、子供は金利を親に払ったのだと解釈されるのです。(Gift Loanには貸しつけ額$100,000を限度として、救済措置が設けられています。)
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更新日: 2000年08月01日