ニュース

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July 4, 2016

新リース会計基準の在米日系企業への影響

去る2016年2月、FASB (米国財務会計基準審議会) は10年にも及ぶIASB (国際会計基準審議会) との共同プロジェクトの成果として、Accounting Standards Update (ASU) 2016-02 Leases (Topic 842) を公表した。以下では、新リース会計基準について借手の視点から概要をまとめるとともに、日本に親会社がある在米企業における影響について分析していきたい。

June 4, 2016

内部統制-業務上の不正 (Occupational Fraud)

財務諸表監査における内部統制に関しては、様々な事件を通してその重要性が認識され、日米では上場企業の監査に内部統制評価が組み込まれている(SOX、J-SOX)。米国監査基準書 (SAS: Statement on Auditing Standards) の中で、不正 (Fraud) にはFraudulent Financial ReportingとMisappropriation of Assetsが記されており、前者が不正な財務報告(いわゆる粉飾)、後者が資産の流用ということになる。2014年の全世界を対象とした調査結果によると、2013年の不正行為による損失は3兆7,000億ドルに及び、年々増加する傾向にある。業務上の不正行為による損失は、中央値 (Median) が14万5,000ドル、全体の22%は100万ドル以上もの被害になる。  これらの不正に対処する内部統制は、財務諸表監査が必要とされる企業のみが整備すればよいものではない。特に資産の流用は企業の規模に関わらず発生していることから、すべての企業で内部統制の整備が必要であるといえる。今回は、身近に起こりうる業務上の不正 (Occupational Fraud) について記したい。

May 4, 2016

米国不動産投資 (その2)

日本の命運を左右すると言っても過言でない環太平洋パートナシップ協定 (Trans-Pacific Partnership trade pact―TPP協定) 実現までには幾つかハードルがあるが、もし実現すれば、国境のない自由貿易・投資を合言葉に、対米投資は一気に加速する可能性を秘めている。中でも不動産投資は分かり易く、魅力的だ。アメリカは日本の20倍もある国だから、広い土地を低価格で自分のものに出来るという日本では果たせない夢を実現させてくれるに相違ない。然し、30年前、日本のバブル景気の頃経験した手痛い過ちを繰り返したくはない。この当りで米国投資の基本をおさらいしておくのは、意味の無いことではない。

April 4, 2016

米国不動産投資(その1)

日本の命運を左右すると言っても過言でない環太平洋パートナシップ協定(Trans-Pacific Partnership trade pact―TPP協定)が、愈々現実味を帯びてきた。国境のない自由貿易、投資を合言葉に、対米投資は一気に加速する可能性を秘めている。不動産投資は分かり易く、アメリカは日本の20倍もある国だから、広い土地を低価格で自分のものに出来るという、日本では果たせない夢を実現させてくれるに相違ない。然し、30年前、日本のバブル景気の頃経験した手痛い過ちを繰り返したくはない。この当りで米国投資のベイシックをおさらいしておこう。

March 4, 2016

Repair Regulations – 資産取得費用の資産化と損金算入

2014年に発表されたRepair Regulationsの最終規則は、従来からの課題であった有形資産取得費用に関して、税務上で資産化と損金算入のどちらを選択すべきか方針をより明確にした。これにより、小規模納税者のコンプライアンス負担が大きく軽減された。今回は、同Regulationsにて言及されている内国歳入法162、168、263、263A条のうち、263条に関わるルール(“De Minimis Safe Harborルール”、“Major Component ルール”)の一部を紹介すると共に、それぞれのルールの意義についても検討する。また、2015年2月に発表された小規模事業者に対するForm 3115提出免除措置の影響についても考える。

February 4, 2016

2015年米国個人税務アップデート

アメリカではこの時期タックスシーズンの本番を迎える。今年の注目は、昨年末に施行されたPATH ACT("Protecting Americans From Tax Hikes Act of 2015")による大型税制改正であるが、日本人にとっては、これまであまり報道されなかった新しい報告義務、Form 8971(相続資産評価額報告)について注意が必要となろう。今月はこの新しいフォームについて解説する。

January 4, 2016

TPP協定は日米貿易/投資にとって是か非か

日本の命運を左右すると言っても過言でない環太平洋パートナシップ協定(Trans-Pacific Partnership trade pact―TPP協定)が、昨年10月のアトランタで行われた閣僚会議で大筋合意した。まだ政府間交渉レベルの段階でもあり、しかもアメリカ議会には根強い反対論もあるようなので、最終的な着地点への保証はない。然しながら、同12月の日本記者クラブでのケネデイ大使の肯定的なスピーチから推して、議会で批准されるのは間違いなさそうである。日本側もその政治情勢から推して、同様である。本稿では、協定発効を前提として、TPP協定は日米貿易/投資にとって是か非かを論じてみたい。

December 4, 2015

パートナーシップの会計と税務の基礎(その3)

アメリカのパートナーシップへの投資が増えつつあるようである。その背景にあるのは、アメリカと日本を自由に往来するこのできる通行手形―Green Cardの入手、不動産や農業のハイリターン期待、各種資源確保やハイテク技術取得といった動機が働いているように思われる。投資活動が活発化する中で、その独特の会計方法についての理解が求められる所以である。本稿では、3回に分けてその基本的な枠組みについて考察する。そこで今回3回目は、パートナーシップを理解する上で最もハードルの高いSubstantial Economic Effectについて解説し、基礎講座を締めくくることにする。

November 4, 2015

パートナーシップの会計と税務の基礎(その2)

最近アメリカのパートナーシップへの投資が増えつつあるようだ。その背景にあるのは、アメリカと日本を自由に往来するこのできる通行手形―Green Cardの入手、不動産や農業のハイリターン期待、各種資源確保やハイテク技術取得といった動機が働いているように思われる。投資活動が活発化する中で、その独特の会計方法についての理解が求められる所以である。本稿では、三回に分けてその基本的な枠組みについて考察する。今回は、パートナーシップを難解ならしめる元凶の一つである複数の簿記の存在に注目したい。

October 4, 2015

パートナーシップの会計と税務の基礎

最近アメリカのパートナーシップへの投資が増えつつあるようだ。その背景にあるのは、アメリカと日本を自由に往来するこのできる通行手形―Green Cardの入手、不動産や農業のハイリターン期待、各種資源確保やハイテク技術取得といった動機が働いているように思われる。投資活動が活発化する中で、その独特の会計方法についての理解が求められる所以である。

September 4, 2015

米国会計基準のSimplification Initiative

2015年に入ってからFASB(米国会計基準委員会)は、矢継ぎ早に会計基準の簡素化を意図したASU(Accounting Standards Update-会計基準更新書)を発表している。その中には、多くの企業に影響を与える在庫の評価方法にかかわるもの等重要な変更も含まれる。今月号では、このFASBの会計基準簡素化構想(Simplification Initiative)について概観したい。

August 4, 2015

利益率の低い米国子会社の移転価格文書化について

移転価格を文書化することは、税務調査にて、移転価格に基づく更正を受けた際に課されかねない過少申告加算税等を回避するための重要な対策となる。今月の会計税務情報では、当事務所の経験に基づき、利益率の低い米国子会社の移転価格を文書化する場合に、如何なる市場分析、機能分析ができうるかについて紹介する。

July 4, 2015

病欠有給休暇に関するカリフォルニア州労働法

米国カリフォルニア州での新しい労働法が、2015年1月1日付けで施行になった。今回の法改正によりフルタイムの従業員だけではなく、パートやテンポラ リー従業員にも最低限の病欠有給休暇を与えることが義務づけられた。今月号はこのカリフォルニア州の新しい労働法について概説する。

June 4, 2015

FASBの40年から学ぶこと

FASB(米国財務会計基準審議会)は1973年に設立され、その年に米国会計基準書(SFAS:“Statement of Financial Accounting Standards”)の第一号は誕生した。それ以来、40年以上の時間の経過とともに200近い基準書を発行してきた。米国会計基準の最上位機関とし て、常にUSGAAPならびに世界の会計基準をリードしてきたのである。今回、この40年間を振り返り、米国会計基準ならびに世界の会計基準の大きな流れ とその影響について概説する。

May 4, 2015

メキシコ進出:5つの留意点

トヨタ自動車は去る4月、メキシコ中央部のグアナファト州に組立工場を建設すると発表した。同社のメキシコ新工場は、2019年から主力車「カローラ」の北米生産能力を20万台増やすというものである。

April 4, 2015

個人所得税の節税対策の事例

今年の米国個人タックス・シーズンも終了した。個人の税務申告を計算した結果、課税額が予想よりも大きく還付額は少なかったといったクレームは毎年のように噴出する。そうした中「適切な節税対策を教えて欲しい」と望む声も必然的にあがる。節税とは、合法的に課税を減らす方法にほかならない。そこで今回は、米国における個人所得税の節税について事例(*)を用いながら論説する。

March 4, 2015

2014年米国法人税務アップデート

今年の法人税のトピックスもオバマケアに集まった。丁度コインの裏表のように、米国ヘルスケア改革は個人税と法人税とセットに考えると全体像が浮かび上がる。さらに、2014年からは2013年秋に明確化された固定資産及び修繕費等の損金算入規定の適用が始まっている。これまで税務上、資産化しなければならない固定資産や修繕費等に関して明確な基準がなかったが、今回の規定により一括損金算入できる金額が明確になった。また、その具体的な申告プロセスについてもIRSは2014年から2015年にかけてガイドラインを示している。これら法人税に関する最近の論点について概説する。

February 4, 2015

2014年米国個人税務アップデート

現在、アメリカでは個人所得税の申告期限(4月15日)に向けてタックス・シーズンの真っ最中である。オバマケアに規定された保険非加入のペナルティーや、反対に所得が一定以下でオバマケアに加入したことによるタックス・クレジット等、今タックス・シーズンの論点は、やはり2014年から本格化したオバマケア関連に集中している。

January 4, 2015

日本の消費税の国際比較

日本では、2014年の世相を表す漢字は「税」であったという調査結果が発表されている。昨年は、衆議院選挙で消費税の増税が話題になったからと考えられる。それにしても、昨年一年間を象徴する漢字が「税」の一文字であるとは、いかに税金、特に消費税について世間一般が関心を持っていたか、改めて気付かされる。そこで2015年新年号では、消費税に関してアメリカ等との国際比較によりその客観的な現状を概観した後、各国の消費税/売上税等の課税形態に関して概説したい。

December 4, 2014

財務諸表のプレパレーションについて

2014年10月にAICPA(米国公認会計士協会)よりStatement for Accounting and Review Services (SSARS) No. 21, “Statements on Standards for Accounting and Review Services: Clarification and Recodification”(会計及びレビューサービス:明確化及び再編成)の基準書が公表された。旧来からSSARSには、監査(Audit)より保証水準が低いレビュー及財務諸表の調製(コンピレーション)に関してどのような手続きを実施すべきかが規定されていた。今回の改訂では、レビュー、コンピレーションに加えて、財務諸表の作成(プレパレーション)という概念が導入された。今月号では、財務諸表のコンピレーション及び新概念であるプレパレーションの特徴について概説したい。

November 4, 2014

ハワイ不動産投資と税務について

世界的にも不動産投資の盛んなハワイ・オアフ島では、約20年ぶりの巨大開発が始まりつつある。この先15年の間に、ワード・カカアコエリア(アラモアナ ショッピングセンターの東側地帯)だけでも、22軒の高層建築、4,300戸の住宅建設が予定されている。さらには高架鉄道計画もあり、ワイキキエリア、アラモアナエリアも含め、今後更なる発展が予想される。日本人にも馴染みの多いハワイということもあり、日本からの不動産投資は今後も増える兆候がはっきりと見える。そこで、今回は、米国非居住者(個人)が米国不動産投資をする際に生じる税務手続きについて、留意点をまとめた。

October 4, 2014

新しい収益認識基準の公表(応用編)

収益認識基準は、企業の売上額の決定に関わる最も重要な会計基準のひとつである。しかし、先月号でも触れたとおり、米国会計では、収益の認識に関しては、産業別に複数の基準が並存してきたため、分かり辛いという指摘を受けてきた。今回のFASBとIASBの共同作業により策定された新しい収益基準(Revenue from Contracts with Customers)は、こうした問題を解決し、収益認識基準を単一化及び明確化することを目的としている。

September 4, 2014

新しい収益認識基準の公表(理論編)

去る5月28日、FASB(米国財務会計基準審議会)とIASB(国際会計基準審議会)のジョイント∙プロジェクトとして足かけ10年以上に渡り作業が進められてきた収益認識基準がようやく公表された。正式名である「顧客との契約から生じる収益」(Revenue from Contracts with Customers)は、収益の認識に関して初めての包括的な会計基準となる。今月号は、この新しい基準について、現行基準との比較をするとともに、一見わかりにくい新しい収益認識の5つのステップについて概説する。

August 4, 2014

FATCA税制とW-8BEN様式変更について

米国タックスの専門家の間では、FATCAの話題で持ちきりだ。FATCA(Foreign Account Tax Compliance Act)とは、「外国口座税務コンプライアンス法」のことである。米国人による米国外口座における租税回避を防ぐ目的から、連邦議会はこれを2010年に立法化、これまで段階的に施行してきた。その骨子は、米国外の金融機関および米国源泉所得に対して、米国政府が報告義務を課すという、アグレッシブな内容である。こうした流れの一環として、今年7月1日、法人提出用のW-8BENは新しいフォームに一新されたのである。今月号では、このW-8BEN(「米国源泉徴収および報告に関する最終受益者の外国人証明書」)の変更内容、及びFATCA源泉徴収ルールのコンプライアンスのキー・ポイントにつき以下考察していきたい。

永野・森田米国公認会計士事務所