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ネバダ州の新設コマースタックス 2016/12/04

会計税務情報 2016年12月号
永野森田会計士事務所

ネバダ州の新設コマースタックス

 

ギャンブル公認のネバダ州と言えば、直ぐに頭に浮ぶのは、「所得税のない州」。所得税―法人税、こうした税はこの州にはないのである。ところが最近、このネバダ州に忽然とコマースタックス(Commerce Tax)なるものが誕生した。第1期は、2016年6月30日までの1年間であり、納税期限は8月15日だが当該期については2017年2月15日までに猶予されている。本稿では、当局に直接連絡して確認した情報を元、その概要を考察する。

 

1.Commerce Taxとは何か
ネバダ州内の事業に対する一年に一度の総収入を課税標準とする外形課税の一種である。課税対象期間は7月1日から翌年の6月30日までとされ、その期間の事業収入に対し下記に述べる税率で、45日以内の申告と納税が義務付けられる。なお、計算結果無税となる場合にも、申告書は提出しなければならないこととなっている。

 

2.対象となる事業の範囲
一言で表現するとすれば、「ネクサス(Nexus)」のある事業ということになる。ネクサスの主たる判定材料としては次のものが挙げられる。a. 事業体の設立州  b. 事業所、従業員や従属代理人の 所在地(固定電話の場所を含む) c.契約締結並びに実行の州 d.商品の購入者の所在地、在庫の保管場所、e. 製造、組み立て、加工の場所 f. 賃貸物件の所在地 g. 諸々の役務提供の場所等々だ。ネクサスが認められた事業収入の内、4百万ドルを超える額に対して次に述べる税率で税額を計算する。

 

3.税率
税率は、事業によって異なる。日本からの進出企業関係を挙げると、次の通りである。a. 製造業 0.091% b.卸売業 0.101% c. 小売業 0.111%  d. 倉庫業  0.128%  e. 不動産賃貸業 0.25%  f. プロフェショナル 0.181%   g. レストラン 0.194%

 

4.会計方法
事業体が暦年などネバダ州が定める会計期間を採用している場合の総収入の計算は、 6月―7月の会計期間で計算することが求められる。又、対象となる総収入は、会計上USGAAPにより計算され、その範囲は、ネバダ州の公式サイトで公表されているQ& Aによれば、次のようなになる。
a. ネバダ州内の購入者向けの売上げ。
Goods sold to a consumer physically located in Nevada.
b. ネバダ州内の役務購入者から得られた収入
Service provided to a purchaser physically located in Nevada.

 

上記の通り、当該税金の対象になるかどうかは、物品、サービスについては購入者の所在地で判定することになる点に留意しなければならない。したがって、ネバダ州に得意先を持つ州外企業は、外国か米国内企業かを問わず、ネバダ州に事業登録をする義務を負うことになったと解釈される。納税義務は4百万ドルを超える場合だが、ネバダ州に物品・サービスの購入者が若干でも存在する場合、コマースタックスの事業登録をしなければいけない所以である

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