会計税務情報2006年6月号
永野森田会計士事務所
日本親会社の連結財務諸表作成の新基準
本邦企業会計基準委員会で、連結財務諸表作成の際の海外子会社の連結会計の従来の取り扱い方法の見直しが行われ、この度その概要が公表されました。2008年4月1日以降に開始する連結財務諸表から適用の開始となる予定ですが、前倒しの適用も許容されています。以下に公表報告の中から重要と思われる箇所を抜粋致します。
企業会計基準委員会が2006年5月17日公表した実務対応報告によれば、その目的が次の通り説明されています。(公表内容の遂字転載)
「連結財務諸表を作成する場合、在外子会社が採用する会計処理は、本来、企業集団として統一されるべきものであります。これまで日本公認会計士協会監査委員会報告第56号『親子会社間の会計処理の統一に関する当面の監査上の取扱い』では、在外子会社の所在地国の会計基準において認められている会計処理が、企業集団として統一しようとする時を除き、当面、親会社と子会社との間の会計処理を統一する必要はないものとされてきました。その後、我が国の会計基準は、国際的な会計基準と同等の水準まで整備されてきたことや、欧州をはじめとする多くの国々において国際財務報告基準(IFRSs)が採用されつつあるなど、国際的な会計基準の適用にも変化が見られることから、企業会計基準委員会では、上述のようなこれまでの取り扱いの見直しを検討して参りました。今般、平成18年5月12日の第104回企業会計基準委員会において、標記の実務対応報告を承認しましたので公表致します。」
主な内容は次の通りです。
1、 原則的な取り扱い
連結財務諸表を作成する場合、同一環境下で行われた同一の性質の取引等につぃては、親会社及び子会社が採用する会計処理の原則及び手続きは原則として統一しなければならない。
2、 当面の取り扱い
在外子会社の財務諸表が、国際財務報告基準又は米国会計基準に準拠して作成されている場合には、当面の間、それらを連結決算手続き上利用することができるものとする。その場合であっても、次に示す項目は、当該修正額に重要性が乏しい場合を除き、連結決算手続き上、当期純利益が適切に計上されるよう当該在外子会社の会計処理を修正しなければならない。
• 暖簾の償却―在外子会社における暖簾は、連結決算上、その計上後20年以内の効果の及ぶ期間に亘って、定額法その他の合理的な方法により規則的に償却し、当該金額を当期の費用とするよう修正する。
• 研究開発費の支出時費用処理―在外子会社において、「研究開発費当に係る会計基準」の対象となる研究開発費に該当する支出を資産に計上している場合には、連結決算上、当該金額を支出時の費用とするよう修正する。
• 投資不動産の時価評価及び固定資産の再評価―在外子会社において、投資不動産を再評価している場合又は固定資産を再評価している場合には、連結決算上、取得原価を基礎として、正規の減価償却によって算定された減価償却費を計上する。
• 会計方針の変更に伴う財務諸表の遡及修正―在外子会社において、会計方針の変更に伴い、財務諸表の遡及修正を行った場合には、連結決算上、当該遡及修正額を当期の損益とするよう修正する。
更新日: 2006年06月14日



