会計税務情報2005 年8 月号
永野森田米国公認会計士事務所
日米社会保障協定が10 月1 日発効へ
日米社会保障協定につきましては、7 月26 日に日米両国間で正式な公文の交換が行われ、それにより、本年10月1 日からの発効が正式に決定しました。同協定の内容につきましては、本年1 月号および2 月号にて既に触れておりますが、発効まで2 ヶ月を残すのみとなった今、今一度重要事項につき確認したいと思います。
(1)一時派遣者の年金・医療保険制度への二重加入の防止について
日本から米国に一時的に派遣される駐在員(一時的とは5 年未満の派遣を言う)が、米国の社会保障制度への加入を免除されるためには、日本の社会保障制度に加入していることを証明する「適用証明書」の交付を日本の社会保険庁から受ける必要があります。「適用証明書」の交付を受けるためには、以下の条件を満たす必要があります。
• 米国への派遣期間が当初5 年以内と見込まれている事。
• 米国派遣中も日本の会社との雇用関係が継続されること。
• 米国派遣中も日本の年金制度に加入すること。
• 米国派遣以前に、6 ヶ月以上の期間にわたり継続して日本で雇用され就労していた事。
米国へ派遣される者が上記の条件を満たす場合、本人もしくは会社が適用証明書交付申請書を社会保険事務所に提出します。「適用証明書」は、申請書提出後1 週間から10 日で交付されますが、交付後速やかに米国の雇用主に提出する必要があります。米国雇用主は、「適用証明書」を受け取って初めて、当該雇用者に関してのソーシャル・セキュリティー税徴収を免除されるからです。
協定発効日以前から米国に派遣されている駐在員の場合であっても、発効日から5 年以内に派遣が終了する見込みの場合には、発効日以降の期間についての米国年金制度加入が免除となります。この場合の申請方法も既述の申請方法と同一です。
(2)年金加入期間の通算と年金保険料の掛け捨て防止について
協定発効日以降は、米国の老齢年金を受け取る際の条件となる米国年金加入期間の算定において、日本の年金に加入していた期間を、米国の年金制度加入期間として取り扱うことが出来るようになります。拠って、過去に一年半以上米国年金制度に加入していた場合、日米での加入期間が10 年を超えていれば、米国からも、老齢年金が支給されることになります。米国年金の受給申請をする際の留意点は以下の通りです。
• 現在日本居住者が米国年金の受給申請をするためには、日本にある米国大使館・総領事館等で手続きをしなければなりませんが、協定発効後は、日本の社会保険事務所の窓口においても手続きを行う事が出来るようになります。手続きの内容につきましては、会計税務情報2005 年2 月号を参照下さい。
• 米国年金の受給申請は、年金を受ける権利が発生する3 ヶ月前から可能です。
• 米国年金の受給権利のある者が、過去に遡って受給申請をする場合、6 ヶ月前までの分の年金しか受け取ることが出来ません。
• 米国年金受給者の配偶者も、配偶者向け年金を受給できる可能性があります。配偶者向け年金の受給申請につきましては、米国大使館にお問い合わせ下さい。
更新日: 2005年08月01日



