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    為替差損益計算法 (海外支店や子会社の連結)

    会計税務情報2002年10月号
    永野森田公認会計士事務所


    為替差損益計算法
    (海外支店や子会社の連結)


    永野森田では様々な理由で他の会計事務所からクライアントを引き継ぐことがあります。その過程で、決算書上に会計原則からみて、疑問を感じる処理に出くわすことがあります。外国通貨(円、カナダドル、メキシコペソ等)の米ドルへの換算方法はその一つです。そこで、本稿では海外で仕事をする上で、どうしても必要になる為替の考えを纏めてみることにしました。


    外貨換算の方法は二つある


    Current Rate Method(期末レート法)とTemporal Method(再計算法)がそれです。その使い分けと適用方法は次の通りです。尚、資本勘定及び損益勘定については、両者に違いはありません。


    期末レート法。


    資産と負債の全ての勘定に期末レートを適用するという、単純な方法です。


    外貨を使った子会社又は(稀ですが)支店業務が親会社又は本社業務から独立して運営される場合に使います。


    再計算法


    資産を貨幣性資産と非貨幣性資産に分別し、前者については、期末レートを、後者については、取引日レートを適用する方法です。海外子会社、支店業務がアメリカの親会社、本店に依存している場合に使います。例えば、マキラドーラ制度に乗って運営されている、メキシコの製造子会社はこれに当たります。


    勘定項目期末レート法再計算法
    Cash期末レート
    期末レート
    Accounts Receivable期末レート
    期末レート
    Inventories期末レート
    取引日レート
    Property, Equipment期末レート
    取引日レート
    Depreciation期中平均レート
    取引日レート
    Accounts Payable期末レート
    期末レート
    Long-Term Debt期末レート
    期末レート
    Sales期中平均レート
    期中平均レート
    Expenses期中平均レート
    期中平均レート
    Common Stock取引日レート
    取引日レート

    Retained Earnings -

    Beg Balance

    前期末残高

    (換算せず)

    前期末残高

    (換算せず)



    為替差異調整


    いずれの方法を用いるにしても、外貨表示されたBS,PLは単一のレートで換算される訳ではないので、換算後のドル金額は貸借が一致しません。その差額は、再計算法においては、損益計算上で認識する方法をとります。これに対し、期末レート法に於いては、従来の資本勘定の一部である為替換算調整勘定(Translation Adjustment )を使う方式(SFAS 52)から、損益勘定又はその付属明細で表示する方法に変わりました。(SFAS 130)
     

    冒頭で述べた、外貨換算を巡る巷での混乱は、こうした、会計原則の変更と、その結果としてもたらされた二つの計算方法の微妙な乖離が原因しているように思われます。

    更新日: 2002年10月01日

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