会計税務情報
2002年7月号
永野森田公認会計士事務所
TCMP復活
1988年を最後に姿を消したかに見えた、TCMPが復活することになった。1994年に無期限延期が発表されてからというもの、TCMPは死語化したかに思われていただけに、IRSのこの決定に対する反響は大きい。TCMPとはTax Compliance Measurement Plan の略で、1988年までは、ほぼ3年に一度の頻度で実行されていた。無作為抽出により調査対象者を選び、所得税申告内容を厳密に調査するところに特徴がある。中でも、全部調査(Line by Line)その執拗さの故、米国民から酷く恐れられている。
今回明らかになった実行プランによれば、調査総数約4万人。内、問題の全部調査は5%の 2,000人に止まる見込み。又、4万人の中には、通知が来ないため、調べられていることを、本人も気付かない書類調査が20%程度含まれている。
今年中にTCMPが再開する背景には、この所の予算削減に伴う税務調査件数の減少と調査結果追徴に至らなかった、云わば空振り件数の増加、更には、エンロンに代表される大型脱税の発覚があるとされる。内、調査件数の減少については、下のグラフで示されている通り、1995、6年には2百万件あったのが昨年は3分の1の73万件に落ち込んだ模様。

TCMP 調査によって得られた結果は、今後の税務調査効率化の資料となる。具体的には、通称 DIF (Discriminant Function System)スコアーモデル作成に用いられ、モデル即ち、標準納税者との乖離は得点化され、将来の税務調査対象選別に用いられることになる。
(上記資料は WSJ 2002年6月20日より転載)
更新日: 2002年07月01日

